[知]休日労働 | 多田経営労務事務所(多田事務所)

[知]休日労働

週休制の原則(週1回の休日)

使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。(労基法35Ⅰ)

労基法35条1項では法定休日について定めています。「法定休日」は労基法第35条1が定めている休日のことで、「所定休日」は会社が法定休日以外に与えている休日のことです。

法定休日は週に1回を与えても四週に一回の休日を与えても良いですが、四週四日の休日を与える場合には就業規則で定める必要があります。

「一日」は原則、暦日(午前0時から午後12時までの24時間)を単位としますが、例外として3交代制を取る場合は継続24時間(勤務終了から始まる24時間)で与えることも可能です。

事業場の全員が一斉に休日を取る必要はなく交代制にしても問題ありません。

休日は「一週間に一日」のように、特定する必要はないが、「毎週日曜日」などと規定することが望ましい(S23.5.5基発682号)

この通達では週の起算日を特定する義務はないと言っています。このため任意に継続する7日間のうちに休日が一日あれば足ります。

週休二日の会社の場合だと、土日のどちらが法定休日になるかが問題になることがあります。

所定休日は休日労働割増賃金が発生しない(時間外労働割増賃金の125%は発生する場合がある)のに対し、法定休日は休日労働割増賃金135%が発生するためです。

労働基準監督署の臨検が行われ、休日労働やその割増賃金の未払が問題になる場合があります。労働基準監督署は下記の通達で休日か否かを判断しています。

毎週1日休日制をとる場合は、暦週(※)において降順に位置する土曜日が法定休日になります(厚生労働省労働基準局監督課「改正労働基準法に係る質疑応答」(平21.10.5)

※暦週とは、就業規則等によって別段の定めがない場合は、日曜日から土曜日までの暦週と解される。(昭63.1.1基発第1号)

このため、翌週に振替休日の予定で土曜日に労働させ、日曜日に休日を取らせた場合、労働基準監督署は土曜日が法定休日と解釈して、土曜日に労働させる事が休日労働違反、休日割増賃金の未払状態であるとの指導・是正勧告が出されることがあります。

ここで、”別段の定め”を就業規則に定めます。例えば

”休日は月曜日を起算日とする一週間に一回与えることとする”

”法定休日は毎週日曜日とする”

これで日曜日が法定休日となります。業務カレンダーで日曜日など特定曜日が休日と確定していれば就業規則に定めるほうが良いでしょう。

変形休日制(4週4回の休日)

変形休日制前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。(労基法35Ⅱ)

労基法35条2項は変形休日について定めています。四週間に四回の休日を与えれば週休制の原則は適用しないとしており、特定の週に休日を与えなくても休日労働には該当しませんが、時間外労働は該当しますので、週40時間を超える部分は時間外労働に該当します。

変形週休制は,特定の4週間に4日の休日があればよく,どの4週間を区切っても4日の休日 が与えられていなければならないという趣旨ではありません。(昭23.9.20 基発1384)

単位となる4週間を特定することを要求しており、就業規則で「期間の起算点」を定め、労働基準監督署へ届け出が必要です。

休日の振替と代休

休日の振替と代休はよく似ているようで明らかに違いがあります。

休日の振替

労働させるに代わりの休日を特定すること(事前振替)

休日の振替は休日が労働日に変更(休日労働ではなくなる)ため、休日の振替を行っても法定休日が確保されている限り休日労働の割増賃金の支払いは必要ありません。

休日を確保できていないとなると、週1回の週休制の場合は休日労働日に係る休日労働割増賃金の支払いが必要となり、4週4回の変形休日制の場合は単位期間である4週の最後の休日から数え4休日に満たない日の休日労働日に係る休日労働の割増賃金の支払いが必要となります。

時間外に関しては休日の振替をしても法定労働時間は適用されます。休日の振替で1週の労働日数が一日増えることで、週40時間を超えるようになると、この超えた部分は時間外労働の割増賃金の支払いが必要となります。

代休

労働させたに代わりの休日を特定すること(事後振替)

代休は休日労働が行われた場合に、その代償として以後の特定の労働日を休みとするものであって、前もって休日を振り替えたことにはなりません。従って、休日労働分の割増賃金を支払う必要があります。

休日は所定労働時間の概念がないため、時間外労働の割増賃金は発生しません。